研究テーマ

主な研究テーマ

ZnSe,ZnO系半導体の「分子線エピタキシー(MBE)技術」を中心として,青-紫外線領域の半導体光デバイスの基礎研究および実用開発を行っています. 

ZnSe系APDに関するプレスリリースはこちら 

高感度集積型紫外線センサーの開発

次世代高性能PET装置等の医療機器のほか,火炎センサー,次世代光ディスクなどに,高性能紫外線センサーの開発が求められています.

そこで,本研究室では高感度集積型紫外線センサーの開発 を行っています.この紫外線センサーの構造は,有機-無機ハイブリッド構造になっており,無機層は超高真空中で結晶成長を行う分子線エピタキシー法で作製し,有機層はスピンコート法とフォトリソグラフィーを用いて作製します.

現在,80%以上の効率,3000倍以上の光信号増幅,500時間以上の動作を実現しており,10素子のアレイ化にも成功しています.

新紫外半導体材料:酸化亜鉛に関する研究

白色照明,殺菌・浄水,医療分野などへの応用を目指して,ワイドギャップ半導体である酸化亜鉛(ZnO)のp型伝導制御とLED応用に関する研究を行っています.

プラズマ酸素ガスを使用した分子線エピタキシー法により,サファイア基板上にp型酸化亜鉛を作製することに成功しており,LEDの実用化に必要となる正孔濃度(1018cm-3)を実現しています.

紫外域シュタルク効果型光変調器

外部電界により電子状態を制御して,透過光強度を高速制御する紫外線領域の光変調器を開発しています.

分子線エピタキシー法で作製したZnO/ZnMgO量子井戸に電子・正孔を閉じ込め,電界を印加することによって生じる量子閉じ込めシュタルク効果を利用して光の吸収エネルギーを制御します.紫外域の光変調器が実現されると,ホログラム記録,衛星間通信,見通し外ワイヤレス通信などの応用が期待されます.